
(G) イルメナイト(チタン鉄鉱)−A イルメナイトは、チタン鉱石の大部分を占めており、産地により粒度が異なり、砂状のものと粉末状のものとがある。イルメナイトの品位は通常TiO2が50〜55%のものが多く、この低品位鉱のTiO2を90%前後までグレードアップしたイルメナイトをUp-grade Ilmeniteと称し、粒度が細かい場合が多い。今回の試料は低品位のイルメナイトで粒度は約98%が0.250mm(60mesh)以下の粉末である。 (H) 蛍 石 (粉) 蛍石には、鉄鋼用(Metallurgical grade)と化学用(Acid grade)とがあり、鉄鋼用は粉塊混合で低品位(CaF2 75〜85%)であるが、化学用は約80%が0.150mm(100mesh)以下の粉末状で高品位(CaF2 95〜98%)である。化学用は、高品位な鉱石を必要とするが原鉱石に高品位鉱が少ないため、低品位鉱を粉末にし浮遊選鉱して品位を高め使用に供している。今回、測定対象として提供されたものは後者の化学用であり粒度の細かい高品位鉱である。 (I) 粉コークス(コークブリーズ) A、B コークブリーズの定義は不明確であるが、コークブリーズは焼結鉱を製造する際に、燃料として使用する場合が多く、その時の粒度は1〜3mmが適している様である。今回、A:7mm以下とB:3mm以下の2種類について提供されたので、粒度構成の相違による結果の比較も参考になると考えそれぞれについて測定を行なった。 (J) 石 炭 A、B 告示では、選粉炭が対象品目として掲げられているが、これも定義が不明確であり、選定に苦慮したが、取り敢えずA:10mm以下とB:3mm以下の2種類を入手しそれぞれ測定することとした。 (K) 鉄鋼(粉鉱) 鉄鉱石は、一般的に塊鉱(Lump)と粉鉱[(Fine)10mm以下]に分けられるケースが多いが、今回提供された試料は粉鉱(Fine)であるが、粉鉱石とは言え実際には 1mm以下が26.3%と粉体の少ない試料である。粉鉱石の範疇に入るのは、磁鉄鉱、ペレットフィード、シンターフィード等サンド状または精鉱の類いのものと考えるが、入手試料は粉鉱石(Fine)とは言え、粉体を主体とするものとは異なっている。 (L) コークブリーズ コークブリーズの定義は不明確であるが、何れにしてもコークス炉で生産されたコークスを一定粒度で篩分け、篩上の塊コークスを高炉用に適用し、篩下を粉コークス(コークブリーズ)と称し焼結用に使用するが、粒度は1〜3mmが適している様である。今回、提供された試料は10mm以下であるが、 1mm以上を61.7%占める微粉の少ない試料である。 (M) 石 炭 M 選粉炭の名称で対象品目となっているが、選粉炭の定義が不明確なため選定に問題があったが、実際に内航で輸送されている石炭を選び測定することとした。しかし、この石炭は粒度が粗く 9.5mm以上の塊を43.6%占めているため、この状態では測定することが難しいので26.5mm以上を取り除き供試料とした。 (N) 石 炭 T
前ページ 目次へ 次ページ
|

|